農業を通じて、いのちをみつめ、そだて、未来へとつないでいく

キラリと光る東三河の企業を紹介！ Vol. 19 イノチオホールディングス株式会社

東三河は農工商バランスのとれた産業構造となっており、製造品出荷額等や農業産出額が全国的にも有数の規模を誇っています。そんな東三河を拠点に活動する魅力的な企業を取材し記事として紹介していきます。
第19弾は、愛知県豊橋市に本社を構えるイノチオホールディングス株式会社です。
代表取締役副社長の石黒 信生様にお話を伺いました。

事業概要を教えてください

イノチオグループは、農業用施設、栽培システム、農薬・肥料、花き品種の開発・販売や栽培コンサルティングなど農業のあらゆる課題をワンストップでサポートする農業総合支援企業です。
イノチオグループは4つのビジネスユニットとホールディングスカンパニーで構成されています。

・アグリビジネスユニット（農業ハウス事業・栽培システム・資材の販売・営農サポート物流事業）
・プラントケアビジネスユニット（農薬・肥料の販売・スマート農業の普及推進・栽培・防除技術）
・フラワービジネスユニット（キク・バラ・カーネーションの育種・開発、種苗の生産、販売）
・ファームズビジネスユニット（農業モデルの構築・圃場研修・農産物の生産販売）
・ホールディングス（グループの経営支援・マーケティング・診断分析・研究開発）

会社の特徴やこだわり、強みについて教えてください

一番の強みは115年以上農業に携わってきた歴史です。
創業以来、田原市を始め東三河地域に密着して事業を展開してきたため、地元における農家さんや農業協同組合さんとの深い信頼関係を築き上げてきました。一方で、全国に各グループの拠点があるため、農業における最新情報やトレンドを把握しつつニーズに応えることができます。
また、グループ会社各社がそれぞれの強みを活かし、農家さんの課題にワンストップで解決策を提供できる点も特徴だと考えています。
例えばフラワービジネスユニットではキクやバラ、カーネーションなどの品種開発を行っており、オランダにもグループ会社があります。ファームビジネスユニットでは、3.6ヘクタールの日本でも最大規模の温室でミニトマトの栽培を行いながら、最新の農業設備や資材を活用した栽培方法の研究や人材育成を行っています。その他にも、グループ内には土壌分析や病害虫診断の専門部署、研究所、栽培コンサルティング部門、スマート農業に関する部門など農業に関する様々な部門があります。このように各グループ会社が強みを活かして事業を展開している点が特徴だと考えています。

会社の理念について教えてください

弊社の経営理念は「全社員一人ひとりの成長と、生活を支え、やり甲斐のある仕事を実現し、お客様、地域社会に役立ち、持続可能な循環型社会の実現に貢献します。」と定めています。
最終的には弊社の技術やサービスを通じてお客様である地域の農業者を支え、農産業の発展を通じて社会に貢献することが目的ですが、イノチオグループの場合はお客様や社会への貢献に加えて、従業員を第一に掲げ、従業員一人一人のモチベーションや幸福度を大切にしている点が特徴です。
実際に教育や研修には力を入れています。従業員の人間的成長を目的としたフィロソフィ研修を始め、新入社員・若手社員・マネジメント職などフェーズに合わせた研修も実施しております。中でも弊社ならではの研修として、実際に1ヵ月間農家さんの圃場に伺う農家研修があります。手を動かし、汗をかき、農業の仕事を直接教えていただく研修です。地元農家さんとの繋がりもでき、中には研修経験者で同窓会を開いてくださる農家さんもいらっしゃいます。
他にもたくさんの研修や支援制度を用意し、従業員がやりがいを持って働くことができる環境を整えています。

東三河の魅力について教えてください

やはり東三河は全国有数の農業地帯である事です。日照時間にも恵まれ、冬でも温暖なため非常に農業に向いている地域です。花・野菜・果樹と多品目が栽培されており、様々な作物や技術に出会うことができるので、農業に携わっている人は面白い地域だと感じるのではないでしょうか。
生活面でも自然豊かで街の近くに海・山があり住みやすいエリアだと感じます。毎年新卒採用している20~30名の約半数は県外からの採用ですが、皆さん住みやすいと言ってくれています。東京や大阪にもアクセスが良いので、関東関西方面からの移住者も安心して働いてくれています。
私は田原市生まれですが、大学以降は関東・アメリカ・広島等で過ごしてきました。33歳の時に地元に戻った際に改めてこの土地の食べ物の美味しさに気付きました。

移住希望の方へ

東三河に住む人は温厚で気さくな人が多い印象なので、この土地が初めての方でも溶け込みやすいのではないでしょうか。また、運動が趣味の方には最適な土地だと思いますし、従業員の中にはサーフィンをしてから出社する人もいます。トライアスロンレースや渥美半島ウルトラネイチャーラン等のスポーツイベントも盛んに開催されており、弊社にもトライアスロンサークルがあります。私も時折海の近くをランニングしますが、とても爽快で気持ちがいいです。
イノチオグループでは、新たに農業に携わりたいという意欲的な方々を歓迎しています。豊かな自然の中で仕事と生活のバランスを楽しみながら、新しいキャリアを始めてみてはいかがでしょうか。

イノチオグループの求人にご興味がある方は、お気軽にお問合せください。
https://www.saiyou.inochio.co.jp/career/

インタビューを通して

愛知県東三河地域は豊川用水や恵まれた日照時間等を理由に1,500億円余りの農業産出額を誇る、全国有数の農業地帯です。イノチオグループは地域の特徴に寄り添った事業内容で115年もの間さまざまな角度から農業を支援する、地域を代表する会社の一つです。インタビューを通じて「人」や「つながり」を大切にしている印象を強く受けました。そこには創業者・石黒利平氏の利他の精神、そして「いのちに感謝し、いのちを育む」という社是から体現されていることだと感じました。創業115年という歴史がありながら最新の技術・サービスを積極的に取り入れ、永続可能な農業経営を支援する農業総合支援企業イノチオグループの紹介でした。

※取材日（2024年11月1日）時点の情報です。

会社名	イノチオホールディングス株式会社
住所	愛知県豊橋市向草間町字北新切95
代表取締役社長	石黒 功
HP	イノチオホールディングス株式会社