化学の力で地球環境に貢献。やりがいと安定感を兼ね揃えた企業
キラリと光る東三河の企業を紹介! Vol. 8 三菱ケミカル株式会社
東三河は農工商バランスのとれた産業構造となっており、製造品出荷額等や農業産出額が全国的にも有数の規模を誇っています。そんな東三河を拠点に活動する魅力的な企業を取材し記事として紹介していきます。
第8弾は、愛知県豊橋市に東海事業所愛知地区を構える三菱ケミカル株式会社です。
東海事業所長付 笠坊行生(かさぼう ゆきお)様にお話を伺いました。
事業概要を教えてください
三菱ケミカルとしては、大きく分類すると石油化学系の製品と機能商品の2つのビジネスを行っており、現在は特に機能商品の製造に注力しております。
機能商品というのは従来の製品に機能を付加した製品のことです。大前提として地球環境に貢献し、国内外でこれからの社会課題を解決していくような素材を展開していくことを大切にしています。
化学の力で最先端な素材づくりを目指しており、BtoBビジネスなので表になかなか社名は出ませんが身近な生活に貢献している会社です。
東海事業所愛知地区では幅広い分野で事業を展開していますが、その内の炭素繊維複合材料や中空糸膜が機能商品に値します。炭素繊維を使うことで製品を軽量化することが可能となり、Co2排出量の軽減等環境に貢献できます。また、中空糸膜を活用したろ過の技術で世界中に安全な水を提供することができます。
東海事業所愛知地区について
三菱ケミカルは2017年に三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの3社が統合して誕生しました。その中でも東海事業所愛知地区は旧三菱レイヨンという繊維が盛んな会社が前身ということもあり、カーボンファイバーやろ過膜など繊維の技術を生かした事業展開をしています。
東海事業所愛知地区では大きく3つの事業を展開しています。
スポーツ・航空・宇宙分野などで活用されているカーボンファイバーなどの『炭素繊維複合材料』、
建築材料、車両内外装等の表面材として利用されるフィルムを生産する『樹脂・塗料』、
中空(ストロー)状の壁面に微細孔を持った膜を通すことにより水のろ過が可能となる『中空糸膜』の3つです。
敷地に入るといかにも化学プラントといった高い建物がなく、静かで空気も良い明るく開けた事業所です。他地域から来た社員も東海事業所愛知地区は綺麗だと言ってくれますよ。
会社の強みについて教えてください
東海事業所愛知地区には製造とは別に研究所があります。製造と研究所が密にコミュニケーションを取っているので、研究結果をすぐに生産現場に持ち込むことができます。また研究員が生産現場に入って現場を見ているため効率の良い開発が可能です。製造現場と研究所で議論しながら製品を育てていけるのが強みです。
機能商品はどうしてもお客様からの要求度が高くやりとりも多くなりますが、研究員がお客様の声を直接聞いてニーズに応え、生産に落とし込み、販売につなげるというサイクルが上手くできています。
また、研究所は女性が多く活躍しています。製造の現場でも女性のオペレーターが少しずつ増えてきていて、ダイバーシティ含めて事業所全体で調和のとれた、いきいきした事業所かと思います。
会社の理念について教えてください
三菱ケミカルグループは「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」をKAITEKIと名付け、実現を目指しています。
東海事業所愛知地区としては、ひとりひとりが自由な発想でしっかりと考え、いろいろな提案をしてほしいと考えています。また、そういった意見を言いやすい環境づくりとして心理的安全の担保に取り組んでいます。
昔のように意見が言いにくかったり、言っても否定されるのではなく、意見を聞いてくれるから言いやすいという雰囲気になっていけばいいと思います。
男性の育児休暇取得率が現在90.0%と、全国平均の17.1%を大きく上回っています。これは希望を出しやすかったり周囲の理解があるという良い雰囲気の成果ではないかと思います。
育児を抱える方の短時間制度等もあり、育休後の復職もサポートしています。母体の大きい企業だからこそ、充実した制度や体制を用意できています。
東三河の魅力について
まず企業として、この地域はやはり車関係のビジネスはやりやすく、航空宇宙関係の企業とも取引がしやすいです。東京にも近く、いろんな情報も集まってくる土地かと思います。道路交通網も開発が進み、これからの可能性も感じています。東三河で働く人は本当に真面目で、農業と産業が盛んでバランスがよいと思います。
私は、生まれは大阪で、事業所としては初任地の広島県と豊橋を行き来してきました。豊橋は街だし、自然もあるし、気候も穏やかで住みやすいです。関西に比べて交通の便が車ありきな面はありますが、新幹線が止まるので都市圏へ移動しやすいのは嬉しいですね。
移住希望の方へ
新卒採用だけでなく、中途採用の方へも充実した研修制度を用意しております。またVR教育システムの利用など、画面や本だけじゃない体験型の研修を持っているのは弊社の特徴だと思っております。
採用情報はこちらをチェック!
※三菱ケミカル株式会社の各事業所における採用情報です。
期間によっては東海事業所愛知地区での採用が無い場合もございますのでご了承ください。
インタビューを通して
三菱ケミカルさんの取材を通して大企業のメリットを感じました。多種多様な商品を製造しているだけではなく、BtoBメーカーとしては珍しく、最終製品も生産しています。三菱ケミカルグループでは、例えばゴルフのシャフトは原材料からカーボンシャフトまでを一貫して生産することができる世界唯一の会社です。他にも、中空糸膜を使用した家庭用浄水器クリンスイの製造販売も行っています。モノづくり企業でありながら最終製品まで対応しているのは会社の規模を感じると共に社員のモチベーションにも繋がると感じました。
また、男性の育児休暇取得率や中途社員の方への研修制度の充実なども大企業ならではのメリットだと思います。まさに転職にはピッタリなやりがいと安定感を兼ね揃えた企業だと感じました。
※取材日(2023年11月1日)時点の情報です。
会社名 | 三菱ケミカル株式会社 |
住所 | 〒100-8251 東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスビル |
設立 | 1933年8月31日 |
代表取締役 | 代表取締役 江口 幸治 代表取締役 筑本 学 |
HP | 三菱ケミカル株式会社HP |