ものづくりを支えるものづくり。国内No1シェアを誇る鋳造設備メーカー

キラリと光る東三河の企業を紹介! Vol. 06 新東工業株式会社

東三河は農工商バランスのとれた産業構造となっており、製造品出荷額等や農業産出額が全国的にも有数の規模を誇っています。そんな東三河を拠点に活動する魅力的な企業を取材し記事として紹介していきます。
第6弾は、愛知県豊川市に豊川製作所を構える新東工業株式会社です。
豊川製作所 所長の中根 幹夫(なかね みきお)様にお話をお伺いしました。

事業概要を教えてください。

新東工業は創業から培ってきた世界トップクラスの鋳造技術を核に、表面処理、環境関連に関する設備機械をソリューションとともに様々な業界にお届けしています。
自動車でいえばエンジンブロック、身近なところでいうとマンホール等さまざまな鋳物を作る鋳造プラントを造っています。
製造した鋳物のバリ取りや、できた製品についた砂を落とす技術から表面処理事業が生まれました。
また、発生する粉じんの対応から派生し、働く人の快適な空間づくりを実現する環境事業が生まれました。
表面処理事業は鋳物のバリ取りや砂落としから始まり、今では疲労強度を高めるショットピーニングなど表面に機能性を持たせる事業まで広げています。環境事業は粉じん処理やガス処理、水処理も行っており、粉じん・ガス・水の三つの処理をワンストップで行えるのは日本の中でも我々だけだと自負しています。
これら鋳造、表面処理、環境の事業を3本柱とし、他にも多様な事業を行っている企業です。

その中でも、豊川製作所はいわばマザー工場・旗艦拠点であり、創業からのコア事業である鋳造事業部や人事や営業本部、各事業を横断して技術や品質、環境、安全、調達など全社的に管理する「ものづくり本部」もあります。

新東工業株式会社の強みについて教えてください。

ものづくり会社として、自社で多岐にわたる製品を作ることが可能な、技術力がある会社だと思っています。鋳造の分野では国内ナンバーワンであり、世界的にも高いシェアを持っています。表面処理分野においても世界のリーディングカンパニーを目指して活動をしています。
また、鋳造・表面処理・環境の3本柱以外にも様々な新しい事業に挑戦をしています。変わったところで言えば、床のコンクリートを磨くことで摩耗に強く轍などができにくくする「磨き床」の事業にも取り組んでいます。
他にも、力学センサというものを開発しています。例えば通常のロボットでは”力加減”が難しく細かな作業ができませんが、力覚センサを装備することで人の手作業のようにロボットを動かす制御を実現します。
このような新事業をサポートする部隊もあり、日々新たなものづくりに挑戦し続けています。

会社の理念について教えてください。

信頼される技術を通して人間としての豊かさと成果を(Human Enrichment & Achievement through Reliable Technology)、頭文字を取って「HEART」と呼んでいます。
技術の差別化や信頼のサポートによってお客様に選ばれ続ける会社でありたいと考えています。そのために安全・環境・技術等をしっかりしていきたいという気持ちを持っています。

東三河の魅力について

名古屋鉄道やJRの駅があり、新幹線の駅も近く、東名高速道路のインターチェンジもあってアクセスが便利だと考えています。日本全国・世界に向けて豊川から出荷しています。
私は岡崎生まれ岡崎育ちですが、愛知県はとても住みやすい土地だと思います。自然も街もあって住みやすいなと感じています。日頃の生活も便利で、息抜きもできて、のんびりした人が多いかなと思います。

移住希望の方へ

この地域は山も川も海もあって、暮らしやすく物価もそこまで高くありません。交通の便が良く、名古屋へは1時間ほどで行け、空港へのアクセスも良くて海外も遠く感じません。いろいろな面で生活しやすい、楽しみやすい場所です。

新東工業では独身寮や女性・既婚の単身赴任者等を対象にした単身者ハウスがあります。特徴的なのは「新東クラブ」という施設です。ラウンジや囲炉裏コーナーがあり、料理人もいて、部門の懇親会などで使えます。社員が1名でも入っていれば社外の人との会にも使えるので、家族との利用や地域の子ども会などでも利用されています。
新東工業はいろいろな部署を持っているからこそ、ものづくり精神を大切にしています。ラインの一部を担当するのではなく、チームでコミュニケーションを取りながら一つのものを作り上げていく事が好きなタイプの方であれば、楽しんで仕事をしていけると思います。
また、多様な事業に取り組んでいるため、希望すれば部署を異動して、様々な経験ができますし、逆に「これをやりたい」という領域がある人は継続することもできます。

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インタビューを通して

取材前は、新東工業さんは手広く事業を展開しているが故に、何の会社なのかしっかりと理解できていませんでした。しかし、今回の中根様への取材を通して、コア技術として「鋳造」がしっかり存在しており、そこに真摯に向き合っていた結果、表面処理・環境を含め、メカトロニクス・精密・搬送まで技術を広げ、フィールドを発展させて来たのだと理解しました。また、取材の中で「コミュニケーション」というワードをたびたび伺いました。ものづくりの精神を大切にしつつ、新たな分野の商品やサービスの開発に果敢にチャレンジし続ける姿勢を感じた取材でした。

※取材日(2023年9月29日)時点の情報です。

会社名新東工業株式会社(SINTOKOGIO, LTD.)
本社住所〒450-6424 愛知県名古屋市中村区名駅3丁目28番12号 大名古屋ビルヂング24階
設立1934年(昭和9年)10月2日
代表取締役永井 淳
HP新東工業株式会社
電話番号052-582-9211(代表)