飲料容器で業界最大手!医療系パッケージまで幅広く製造

キラリと光る東三河の企業を紹介! Vol. 07 東洋製罐株式会社

東三河は農工商バランスのとれた産業構造となっており、製造品出荷額等や農業産出額が全国的にも有数の規模を誇っています。そんな東三河を拠点に活動する魅力的な企業を取材し記事として紹介していきます。
第7弾は、愛知県豊橋市に豊橋工場を構える東洋製罐株式会社です。
豊橋工場工場長の松島 淳(まつしま じゅん)様にお話を伺いました。

事業概要を教えてください

1917年に東洋製罐は缶のメーカーとして創業し、1919年には、自動製缶設備による製缶を開始しました。特に飲料の缶ではトップシェアを誇っております。また、1969年には、レトルトパウチの製造を開始し、大塚食品様のボンカレーにて、初めてレトルトパウチを世の中に出しました。現在でも世に出ているレトルトカレーの約半数は豊橋工場で作られた容器になります。

他にも機能性のある容器を研究して製造しています。例えば、容器そのものに酸素を吸う機能を持たせることで長期間保存が出来る無菌米飯用のトレーを生産しています。長期間保存しても、風味を損ねず黄ばみが出ないことが特徴です。また、他社の容器では脱酸素剤を別添している容器もありますが、東洋製罐の容器には必要なく、お子様の誤飲などの心配がありません。酸素を吸うフィルムも開発しており、お米だけでなくお餅なども美味しさを長持ちさせることができます。

元々は大阪と川崎にフィルムを作っている拠点があったのですが、物流に便利な日本の真ん中へということで1993年に豊橋の地にフィルムの集約工場として豊橋工場ができました。
また、フィルムの製造や印刷も豊橋工場で行っています。なかなか想像がつかないかもしれませんが、成型して出荷するものは年間19億袋、ロール状で出荷するものについては年間1.5億メートルという膨大な量を豊橋工場から出荷しています。

東洋製罐の強みについて教えてください。

レトルトカレー、電子レンジ対応パウチ、ベビーフードなど食品だけでも多様な商品を出荷しており、食品以外にも詰め替え用の洗剤や、医療系のパッケージなど幅広く対応しているのが特徴であり強みです。
食品を長期保存するための技術に長けており、東洋製罐が世界に先駆けて開発したレトルトパウチも加圧加熱殺菌が可能であり、保存性に優れます。また、最近の普及している電子レンジで直接加熱が可能な、自動的に蒸気が抜ける機構がついたパウチなども製造しています。
新型コロナウイルスが流行した時期にはおかゆや漂白剤などの販売が増加し、外出が増えてきた今はベビーフードの売れ行きが良くなった、というように多様な製品があることで社会情勢の影響は受けにくく、年間の出荷量は安定しています。

会社の理念について教えてください。

2016年にグループの経営思想を制定しました。「常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、人類の幸福に貢献する」ということで、新しい価値を創造するために研究や提案を盛んに行っています。
特に現在は環境負荷の低減・環境対応に力を入れています。資源の使用量を減らしたり、製造する中で二酸化炭素を出さない、有機溶剤を使わない、など開発段階のものも含めてたくさんの取り組みをしています。例えば、電子レンジ対応パウチは利便性だけでなく、ユーザーが湯煎するよりも電子レンジを使う方ことで二酸化炭素排出量を減らせるという面もあります。

東三河の魅力について

企業として感じる魅力は、日本の真ん中で港もあり、全国・全世界へ出荷しやすい立地です。
また、私の出身は三重で学生時代は関東で過ごしました。入社してからは広島、横浜、豊橋を経験し、豊橋に来て12年になります。子どもはすっかり三河弁ですね。
これまで住んだ地域のなかでは出身の三重と近い印象で、田舎過ぎず都会過ぎず過ごしやすいです。都会が苦手な妻は豊橋の生活を喜んでいます。お金を使わなくても楽しく遊べて、休日は家族とお城などに出かけています。

移住希望の方へのメッセージをお願いします。

豊橋はとても住みやすく、田舎・都会どちらの出身の方も楽しめます。食べ物も美味しいし働き口もたくさんあります。
東洋製罐豊橋工場では現在中途採用に力を入れています。離職率が低く、大きい会社だがアットホームな社風。社員同士話しやすく、コミュニケーションを頻繁に取る職場です。
福利厚生は法定よりも手厚くあり、100%の女性社員が育休から復帰しており、男性の育休取得も進んでおります。また、社宅・独身寮を完備しています。
中途採用は随時実施しております。興味のある方は以下のメールアドレスへご連絡ください。
A_recruit@toyo-seikan.co.jp

東洋製罐豊橋工場がもっとわかる動画はこちら!

インタビューを通じて

一部記事でも触れた通り、包装容器と一言で表現しても、素材・形状・機能性の違いで多種多様な商品を製造している事を知りました。取材でお邪魔した豊橋工場には東洋製罐さんの容器を使ったレトルトカレー、鍋のスープ、洗剤の詰め替えパウチ等、誰もが一度は手にしたことのあるであろう商品がずらっと並んでいました。この容器はどの会社が作ったのかを把握するのは難しいですが、並んでいる商品を見て東洋製罐さんのシェアの高さを理解しました。加えて福利厚生も手厚く、育児・介護に対する理解も深く、社宅・独身寮も完備しており、豊橋・東三河にゆかりの無い方でもピッタリです。
制度だけでなく、取材中もご丁寧に対応していただき、まさに人に紹介したくなる、知る人ぞ知る優良企業だと感じました。

※取材日(2023年9月27日)時点の情報です。

会社名東洋製罐株式会社
本社住所〒141-8640 東京都品川区東五反田2-18-1 大崎フォレストビルディング 
設立2012年6月25日
代表取締役本多 正憲
HP東洋製罐株式会社
電話番号
(豊橋工場)
0532-23-5661